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第176話〜2〜
「も、もしかして会ったんですか!?」
明らかに動揺している。
「今時間大丈夫ですか?」
詳しく話を聞きたく質問する。
彼女は神妙な面持ちで頷いた。
位上くんの隣に座らせ、改めて話を聞いた。
最悪だった。
なんと凛夢子さん、昔は麗華さんの彼氏が好きだったそうだ。
それでも振り向いてくれない彼氏に、麗華さんそっくりの顔に変えてまたもやアピール。
しかし偽物と分かり、その彼氏はこっぴどくフったらしい。
それでも凛夢子さんはストーカーのように彼氏に付き纏っていた。
彼氏も麗華さんも困っている時に、凛夢子さんはテレビで俺を見つけた…と。
「それから、私達への迷惑行為は無くなったんですが…次はあなたかもしれません。本当に、彼女には気をつけてください。」
つまり、今のターゲットが俺ということか。
しかし、俺が顔出ししたのなんて結構前だ。
ゾッとする。
ということは、俺は数年前から彼女に狙われていたということか…?
「あ、そうだ。私、彼女がよくいる場所は大体わかりますよ。」
「え?」
「実は…困っている時探偵さんにお願いしてて…」
予想だにしない言葉に驚く。けれどそれと同時に感謝もした。
「是非!お願いします!」
彼女に居場所を教えてもらい、俺達はそこで別れた。
彼女自身、本当は連絡交換をしたかったそうだが、凛夢子さんの話を聞いて気が変わったそうだ。
今俺たちは、教えてもらった場所をまとめ、作戦会議をしている。
「やっぱここが1番怪しいかな…」
この近くのホテルを指差す。
「今俺もそう思いました。」
位上くんも同調する。
話が決まれば直ぐに行動。
特別だが、位上くんを俺の車に乗せた。
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