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第2話
「あ、の…。」
痛いくらい鳴ってる、心臓の音。
怖くないと言えば嘘になる…、でも。
「ん?」
きっと、郁瀬は突き放したりするようなやつじゃないって思うから…俺の想いを伝えたい。
「す、好き…!」
俯き、ギュッと目を瞑る。
やっぱりびっくりするかな、とか。フられても気まずくならないかな、とか…。頭の中で色々考える。
だけど、そんな俺の考えも吹っ飛ばす一言が飛んできた。
「え?…俺もだけど?」
「えっ!?」
予想外の言葉にバッと顔を上げると、そこにはいつも通りの郁瀬の笑顔がそこにあった。
…これはまさか…?
「だって、俺ら親友だろ?」
「………。」
俺の疑問が確信に変わった、その瞬間。
「ん?悠?どうしっ…ンッ!」
身体が勝手に動いた。
郁瀬の胸ぐらを掴み、グイッと自分の方に引き寄せて…。
「ん…ふっ、ゆ、ぅんんッ!」
無我夢中で郁瀬と唇を合わせた。
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