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第3話
「…っん、ゅ、待っ…んんっ……っはあっ!ちょ…っ、ストップ!ストップ!」
俺の肩を押し、少し声を荒げる郁瀬。
「はぁ…っ、はぁ……、」
「ゆっ、悠…?」
「…あっ?」
びっくりした顔で俺を覗き込む郁瀬と目があって、我に返える。
そして自分のした事の重大さが、フツフツと湧き上がってきた。
「ゆ…、」
「うわあああああっ!!あっ、えっ!?俺、今……っえ!?」
「ゆ、」
「ぎゃあああああっ!!ごめん!ほんとごめんなさい!」
いくら郁瀬でも、キスは引くだろ!!
「悠、落ち着いて!俺平気だから!」
「う、…ほんと、ごめん……。」
「悠…。」
嫌われたかもしれない。
「でも、これが俺の"好き"なんだ…。」
「………。」
「好きなんだ、郁瀬が…。だから俺、郁瀬とは親友じゃなくて…、恋人になりたい。」
俺の精一杯の告白だった。
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