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46《語らい》

夕食後、それぞれの仕事を終わらせて、シィが寝た後、小屋の外に出て以前のように月明かりの下で語らい合う。 ひとつ違うのは距離感、前は隣に座っていたラウだけど、今は、あぐらをかくラウの太腿の上に座って抱き寄せられている。 ふわふわの毛に覆われてなんとも心地よい。 「ラウが(むれ)を離れることにならなくて、本当良かった」 「あぁ、アサトのおかげだ」 「オレ?」 「アサトが(むれ)に馴染もうと努力してくれたから」 「余所者が(むれ)の仲間に入れてもらうんだから当然のことだよ」 「その姿勢が皆に伝わったんだ」 「うん…良かった」 「これから、獣人の(むれ)で生活していく上で、アサトにとって困難なこともあるだろうけれど、必ず俺が助ける、アサトを守るから、安心して欲しい」 「ん、ありがとう…頼りにしてるよラウ」 屈んで見つめる、その尖った鼻先にそっと口づける。 「あぁ、アサト」 お返しするよう、ぺろぺろと顔を舐め、頬に手を添えて、唇も柔らかく舐め上げられる。 さらに、軟く前歯で唇を甘噛みしてくるラウ… 誘われるように口を開くと、長い舌が口腔内に侵入してきて… ナカまで、くちゅくちゅと舌で撫でられ絡み合う。 「ん、…ハァ」 アサトはラウの柔らかな毛を握り、息が上がらないよう抑えながらキスを続ける。 短く息をつくアサトを見つめ、慈しむように耳たぶを舐めて… 次第に首筋へと降りていく。 すーっと首筋をしっとりと湿った舌で撫であげサられると…ゾクゾクっと震え、身体の芯が熱くなる感覚… 「んっ、ァ、待って、首筋は…」 それを止めるように、手で遮るアサト。 「どうした?」 「ゾクゾクして、気持ちよくなっちゃうから、興奮するとフェロモン出ちゃうし」 「アサトはしたくないのか?」 「ううん、そんなことないよ、でも…こんなに毎日してたら、本当に赤ちゃん出来ちゃいそうだから」 「アサトは欲しくないのか?」 「……そんなことないけど、やっぱり不安だし…」 仔どもが欲しい気持ちと、もう少しこのまま二人で居たい気持ちが交差して、決心がつかずにいる。

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