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それは違う7※
ず……っず……っと一定のリズムを刻んで、修平のペニスが自分の中で動く。熱い楔が奥まで入ってきては、ずるずると引き出されていく。
信じられないほどの悦楽に、目の前が白く溶けた。意識が、ソコを擦られている快感だけでいっぱいになる。
壁に手をつき必死に爪をたてていたが、掴まり所がなくてずるずると滑っていく。
修平はぐいっと身体の角度を変えた。
「ちゃんと、持ってて」
修平の声も、さっきより興奮して掠れている。
拓斗は目の前にある棚を必死に掴み締めた。
修平はまるで機械みたいに、同じ速さで抜き差しを繰り返している。ちょっともどかしいくらいのそのリズムに、焦れてもっと激しくして欲しくなる。
「ん……っぐ、んぅ、…っん」
掴み締めている棚が揺れて、並べてあるファイルがバタバタと倒れる。もっとぐちゃぐちゃにかき回して欲しくて、拓斗は呻きながら促すように尻を振った。
「…っ、あなたの、そういうとこ、いいな」
荒く息をつきながら、修平が忍び笑いを漏らす。わざと焦らして堪らなくさせているのだ。
本当にムカつく。でも、気持ちよすぎてそんなこと、もうどうでもいい。もっと、もっと強く突いて欲しい。
拓斗が更に腰を大きくくねらせた。棚のファイルが音を立てて床に散らばった。
「わかったよ。そんな焦れるなって」
修平は楽しげに舌打ちすると、こちらのペニスの根元をぎゅっと握って
「汚しちゃうから、出すのはダメだよ」
そんなの無理だ。っと思った瞬間、腰の動きを大きくされた。熱の塊が狭い隘路を押し開き、信じられないような奥まで挿いってくる。
ゾクゾクゾクッと荒々しい快感が走り抜けて、拓斗は全身を硬直させた。
感じ入っている余裕も与えず、今度は内臓を引きずり出すように、修平のペニスが抜け出ていく。それを追いかけるみたいに、拓斗は尻を後ろに突き出した。
……ああ、いいっ、気持ちいっ、ああっっ
のたうち回りたくなるような気持ちよさだった。修平の動きはどんどん強さとスピードを増していく。ふくれあがった灼熱が身体の中で暴れ回る。
出したい。もう限界だ。
これ以上ふくらんだら弾けてしまう。
でも出口は修平の指で塞がれているのだ。
……ダメっ、だめだめっ、おかしくなる!
棚がガタガタと揺れる。拓斗の頭もガクガクと揺れる。
唐突に、腔の楔がぶわっとふくらんだ。
「んぐぅーーーっ」
拓斗はギュンっと身体を反り返らせた。
抗えない力で無理やり、のぼりつめさせられていた。溜まりきった熱は、吐き出せないままで。
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