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それは違う24※
脚を中途半端に広げたまま、金縛りに遭っている自分に、修平は優しく微笑むと
「さあ。続きをしよう」
後ろに回って座ると、またさっきの体勢になる。拓斗は後ろから抱えられながら、もじもじと身を捩った。
「ね、修平。鏡は、やだ、」
「わがまま言わないで。すぐに夢中になるくせに、あなた、そうやって最初だけ抵抗してみせるんだから」
修平はふふ…っと笑いながら、両手で膝の裏をすくい上げるようにして、拓斗の脚を目一杯開かせた。
「あっ、や、っだめっ」
自分の昂ったソコが、暴かれて剥き出しになる。顔を背けても、鏡を見ている修平には丸見えなのだ。尻を突き出すような格好になっているから、奥の秘めた場所まできっと見えてしまっている。
「暴れないでね。ほら、見て?あなた、すごくいやらしくて可愛い」
修平は悪趣味だ。こんなみっともない姿が、可愛いなんて。でも、そう言われてつい横目で、恐る恐る鏡を覗き見てしまう。
「……っ」
恥ずかしい。やっぱり無理だ。
拓斗はぎゅっと目を瞑った。
「そういえば今日、資料室で」
修平は自分の脚を絡めて固定すると、手を伸ばしてペニスに触れた。
絡みつく。またあの細くて長い指が。
ビクッと震えて甘い吐息を漏らしてしまう。
「初めて使ったアレ。どうだった?あなた、すごく乱れていたみたいだけど」
修平の優しい囁き声が、耳に直接吹き込まれる。甘い毒が広がっていく。
「あ……ぁあ……」
ゆっくりと熱芯を擦られて、じわりじわりと痺れていく。
……気持ちいい。
……熱い。
「聞いてる?質問に答えて?」
少し強めの声で問いかけられて、拓斗はうっすらと目を開く。今、何て言ったのだろう。
「ほら、これ。お尻に入れたでしょ?」
修平の左手に乗っているのは、昼間見たピンクのカプセルだ。
拓斗はぼんやりとソレを見つめた。
修平の右手がゆっくりと動く。そこから次々と溢れ出す甘い快感に、思考が蕩かされていく。
「ん……ぅ、それ、やだ……っ」
「どうして?乱れすぎるから?気持ちよかったんだよね」
修平が目の前にカプセルをかざす。
それは、嫌だ。身体がおかしくなる。
拓斗はいやいやと首を横に振った。
「そう。そんなによかったんだ、これ」
拓斗は目を見開き、鏡の中の修平の目を見つめた。よかったなんて、言ってない。
「あなたに使ってみたくて、わざわざネットで取り寄せたんだ。気に入ってもらえてよかった」
だから、言ってない。気に入ったなんて。
でも修平の優しい笑顔を見ていると、もう何も言えなくなる。
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