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トライアングル7※
「嫌だとは言ってない。でもわざわざ知らせる気もない。職場は職場だろう?プライベートとはちゃんと線引きしたいだけだ」
「……そう、なんだ……」
修平は自分との付き合い自体を、職場に知られるのが嫌なのだと思っていた。あまりにも徹底して秘密にするから、恥だとでも思っているのかと。でも、そうじゃないのか。
「それ、食いきれないならちょうだい」
持て余しているのに気づいたのか、修平は手を差し出してくる。拓斗は頷くと、残りを直接修平の口に持っていった。わりと大きな最後のひと切れを丸ごと口に入れ、もぐもぐと咀嚼して飲み込むと、修平は親指で口の端についたペーストを拭って
「美味いな。今度、俺のオススメのサンド、教えてあげるよ。さ、そろそろ準備だな。翡翠を運ぶキャリーケースはある?」
「うん……でも、ホムセンなかなか行けなくて、会社の近くの雑貨屋で買った小さいヤツしか…」
拓斗は立ち上がると、奥のロフトの階段をあがった。途中まであがって、仕舞ってあるキャリーケースに手を伸ばすと、お尻を撫でられてビクッとなる。
拓斗は慌てて振り返った。
修平がすぐ後ろに立っている。
「や。だめ、触っちゃ」
修平はふふっと笑うと
「他の男、引っ張りこんだお仕置きだ」
ニヤッとして、トランクスの隙間から手を入れてくる。拓斗は階段の脇をぎゅっと握った。
修平の指が忍び込んできて、尻を直接さわさわと撫でる。気持ちいい。思わず尻が揺れた。
「ちゃんと、掴まってて」
顔が背中に近づいてきて、背筋で囁かれた。
ゾワゾワする。指先が妖しく蠢いて、尻の割れ目を滑り落ちていく。
「…っあ……っ」
窄まりをくにくにと揉まれた。
拓斗は首を仰け反らせる。
修平の指の動きが大胆になった。
窄まりを通り越して、前へと伸びていく。
袋をやわやわと揉まれて、その指が更に上へと滑る。
ありえない体勢で、しかもすごく不安定だからか、なんだか異様にドキドキする。脚間から忍び込んだ修平の腕が内ももを擦る。擽ったさといつもなら触れられない場所への刺激に、ゾワゾワ感じた。
「んぁ…っだっめ」
「静かに。翡翠がビックリしてる」
囁かれて目をやると、ロフトの手すりの間から翡翠がちょこんと顔を出して、不思議そうに見下ろしていた。
修平の指が竿の根元をきゅっと掴む。
「んぁ…っ」
こんな触られ方は初めてで、身体がどう反応していいか戸惑っていた。気持ちいい。でも、感じ方が急激過ぎる。
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