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トライアングル8※

「ね、しゅ、へ…っやぁぁん、だめ…っ」 「ダメじゃないよね。あなた、もう感じてきてる」 竿の根元からじわじわと撫で上がる修平の指に、またゾクゾク感じてしまって腰が勝手にくねる。そういう角度から来られると、どう身構えていいのかも分からない。 修平のちょっと職人っぽい細い指が、既に勃ち上がりかけたペニスの皮膚をツーっと撫でていく。 「んあっ……っぁ」 拓斗は喘いで首をぷるぷる振った。 ダメだ。熱が集まる。ソコがどんどん熱くなる。甘ったるい痺れがいく筋も走り抜けて、じっとしていられない。 「拓斗……暴れると、落っこちるよ」 背中に吐息とともに修平が囁く。そこからも痺れが駆け抜けて、ぞくっぞくっと震えた。 「ほら。あなたって感じやすいな。もうこんなに大きくなった」 修平の指が屹立にしなやかに絡みつき、ゆっくりと擦りあげ始める。 気持ちいい。手の動きに合わせるように、無意識に腰を前後に揺らしてしまう。階段のステップを踏んでいる足が、不安定に浮きあがった。 「あ……ぁ……ぁあ…っ」 「気持ちいいの?尻がくりくり動いてるよ。ほんと、いやらしいな、あなたは」 修平の囁く声が、背骨から下へと降りていく。タンクトップの裾を捲られ、剥き出しの腰に舌が這わされる。 「んあっ、……や、ぁ…っ」 ペニスを扱く手と、タンクトップの中に忍び込んで柔らかい腹をまさぐる手。それぞれが別の生き物のように妖しく蠢く。腹を這う手が上に伸びてきて、胸の尖りをきゅっと摘まれた。 「んんぁん…っ」 まるで甘えた仔猫みたいな声が、自分の口から漏れ出てしまって、恥ずかしくて堪らない。 快感に潤んだ目でうっとりと見つめた先に、翡翠がいる。首を傾げてこちらを見下ろし、微かに「にゃーん…」と鳴いた。 「ふふ。翡翠と同じだ、あなた。猫みたいに鳴いてる」 自分でも思ったことを修平に指摘されて、全身がカッと熱くなった。屹立は既にたっぷりと蜜を蓄え、今にも暴発しそうだ。 乳首を指先で摘んで引っ張ったり擦ったりしていた指が、唐突に離れた。もっとして欲しくて焦れて身体をくねらせると 「待って。あなたにもっといいもの、あげるから」 修平は囁いてポケットをゴソゴソと探り、何かを取り出した。振り返って見下ろすと、シートから片手で器用にピンク色のカプセルをプチンプチンと取り出している。 あの薬だ。媚薬入りのローション。 「やっ、修平、それ、だめ…っ」

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