129 / 164

トライアングル44※

不意に、カシャっというシャッター音が聴こえて、拓斗はハッと目を開けた。 修平が、スマホのレンズをこちらに向けている。 「あっっ、や、やだっ」 驚いて手を伸ばすと、かわされた。 「やだ、修平、写真は、ダメっ、っんぁっ」 抗議すると、下から大きく突き上げられた。激しい快感に息が詰まる。 「大丈夫。すぐに消すよ。あなたのエロいとこ、後で一緒に見たくなっただけ」 「やっ、だめっ、んぁっ、っは、あぁっ」 それまで散々焦らすような動きだったのに、急に突き上げが強くなる。絶頂寸前まできていた身体は、呆気なく陥落して、拓斗は喘ぎながら仰け反った。 ……だめだめだめ…っ そこばかり突かれたら、声が堪えられない。気持ちよすぎて頭が真っ白になって、何も考えられなくなる。 「拓斗。声抑えて」 「んんん…っふ、っく、んぁ…っ」 ガクガクと身体が揺れる。奥で燻り続けていたマグマが、一気にせり上がってくる。 ……あ、ダメっ、イく…っっ 握り込んでいた自分のペニスがぶわっと膨張した。修平の突き上げに押し出されるようにして、先っぽから白い飛沫が吹き零れる。 「ああーーーっ、」 拓斗は甘ったるく啼きながら全身を震わせた。微かにシャッターの音が聴こえていた気がするが、もうそれどころではない。 修平は激しい突き上げをやめ、ゆるゆると腰を揺らす。前だけでなく修平を食い締めている奥も、快感にわなないている。 「いい顔……あなた、すごく、綺麗だ」 修平の満足そうな呟きを聞きながら、拓斗はうっとりと意識を手放した。 ガバッと起き上がると、布団の中だった。 見回すと隣に敷いた布団で修平はぐっすり眠っている。拓斗は掛け布団を捲ってみた。何も身につけていないが、身体は綺麗に拭かれている。 ……今……何時だろ…… 気を失って、どれぐらい経っているのか分からない。拓斗は小さく吐息を漏らした。 修平に施された薬の効果は消えていたが、愛されてグズグズになった気怠い甘さは残っていた。 後背位から背面座位、そして騎乗位。次々に体位を変えて乱れた自分の嬌態を思い出して、顔が熱くなる。 修平に抱かれると、いつも自分で抑えがきかないくらいエロくなる。好きだから、何をされても感じてしまう。 ……あっ。 思い出した。スマホのカメラだ。 修平はえっちの最中にあの恥ずかしいポーズを撮っていた。 ……スマホ。 拓斗は布団から這い出て、修平の枕元を探った。充電コードの先にスマホが… ……あった。 「何コソコソしてるの?」 手を伸ばそうとして、修平の声が聴こえた。ハッと振り返るなり、腕を掴んで布団に引っ張りこまれる。

ともだちにシェアしよう!