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トライアングル57※

……もう、無理……っ 身体の奥がざわめいている。これ以上我慢してたら、口を塞いでいても鼻から大きなよがり声が漏れ出てしまう。 拓斗はハンカチを食い締め、壁にキリキリと爪をたてた。 前の熱を放出できないのなら、せめてめちゃくちゃに喘いでこの甘苦しさを散らしたい。 狂おしいマグマが出口を求めては塞き止められ逆流して、頭がおかしくなりそうだ。 自分の鼻から漏れる喘ぎに、修平の押し殺した荒い息が重なる。 「そろそろ………っ、いくよ?あなたは?」 欲情を滲ませた修平の低い囁き声に、なかのわななきがいっそう激しくなる。 出せない言葉の代わりに重く呻きながら、拓斗はこくこくと首を上下に振った。 振り乱した髪の毛が汗を含んで、額に垂れてきて視界を塞ぐ。 修平が汗で滑る手で腰を掴み直した。 来る……。ゾクゾクする。 意識的に目いっぱい開いたソコに、熱い楔が勢いよく潜り込んできた。 ……ああ……っ、気持ちい…っ 拓斗は、修平のリズムに合わせながら、腰を前後に振りたくった。ぷっくりとふくらんだ自分の内壁が、修平のひときわ大きくなったモノをこそげるようにして舐めしゃぶる。ゴリゴリと音がしそうなほど、肉と肉が密着して擦れていく。その感触が気持ちよすぎてクラクラする。 荒らさを増した2人分の吐息が、静かな個室に充満していった。 「……ん……。すごい、気持ち、いいよ」 修平の呻き声に、心が震える。 気持ちいいと言ってくれた。嬉しくて、自分のなかが勝手にきゅうきゅうと収縮している。 「っ、いく、拓斗……、いくよ」 突き上げが速くなる。ず……っず……っと奥まで貫かれる度に、脳天まで響くような衝撃があって、拓斗はよがりながら首を大きく仰け反らせた。 「……っく、」 修平が息を詰まらせる。 と同時に、根元を塞いでいた彼の手から、急に力が抜けた。 ぶわ……っと何かがふくらむような、身体が宙に浮くような感覚がして、猛りたった熱が一気に出口に向かう。 「んんんんぐぅ……っ」 腹の底から押し出されるような声と共に、開放されたソコから飛沫が吹き出した。 ……ああ……っ……っ 自分の奥にある修平のモノが動きを止める。その瞬間、奥が火傷しそうに熱くなった。膨張しきった修平のペニスが弾けて、なかを濡らしたのだ。 「んん……ふぅん、んぅ……」 拓斗は鼻から細い悲鳴を漏らしながら、ビクビクと身体を震わせた。

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