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今年の新入生はかなりレベルが高い。ぱっと見て顔が整っている率が異常なほどに高い。
もちろん中には残念な顔の持ち主もいるが、大体が整っている。
すると、突然一部のネコ(男子)たちから歓声が湧き上がった。
誰を見てそうなったのか全くわからず、前にいるまあまあ仲がいいクラスメイトに聞いた。
当然、生徒会に所属しているからには敬語であることを忘れずに、だ。
「……あの。誰を見てああなったんですか?」
「え、わからなかった? 一人だけめっちゃイケメンいたじゃん」
「はあ……」
「ほんと興味ないんだな。まあ、多分代表挨拶で前に出るから見れると思うけど」
気付かなかった。クラスメイトのその言葉につい苦笑する。
一通り新入生が入場し終え、ある程度式が進行したところで代表挨拶が始まった。
ある一人の生徒が壇上に上がる。すると、会場がかなりざわついた。
「ほら、あいつだよ」
「……あ」
一応視力は悪いがコンタクトレンズを付けているので見える。
なんとなくイケメンだということがわかった。
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