4 / 131

[1]-4

今年の新入生はかなりレベルが高い。ぱっと見て顔が整っている率が異常なほどに高い。 もちろん中には残念な顔の持ち主もいるが、大体が整っている。 すると、突然一部のネコ(男子)たちから歓声が湧き上がった。 誰を見てそうなったのか全くわからず、前にいるまあまあ仲がいいクラスメイトに聞いた。 当然、生徒会に所属しているからには敬語であることを忘れずに、だ。 「……あの。誰を見てああなったんですか?」 「え、わからなかった? 一人だけめっちゃイケメンいたじゃん」 「はあ……」 「ほんと興味ないんだな。まあ、多分代表挨拶で前に出るから見れると思うけど」 気付かなかった。クラスメイトのその言葉につい苦笑する。 一通り新入生が入場し終え、ある程度式が進行したところで代表挨拶が始まった。 ある一人の生徒が壇上に上がる。すると、会場がかなりざわついた。 「ほら、あいつだよ」 「……あ」 一応視力は悪いがコンタクトレンズを付けているので見える。 なんとなくイケメンだということがわかった。

ともだちにシェアしよう!