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何回か音を立てて吸われ、擽ったくなって身を捩る。だが、腰を後頭部にされたようにぐっと押さえられて動けなくなってしまった。
舌が入ってくることは無く、啄むようなキスで終わった。子どもがするような拙いキスで。
「ふ、は……」
「先輩。キスするときは鼻で息をするんですよ」
「んっ、先に言ってくださ……」
「ん、ごめんなさい。もっかいしますね……今度は舌入れます」
反抗する前にキスをされた。宣言通り舌が入ってきて、感じたことのない苦しさに涙が滲む。
片谷の唾液が入ってくるが、何故か気にならない。
ほんの少し甘い味がした。
「んっ……ふ、ぁん……」
口中を舌が蹂躙していき、初めて知る快感につい声が出た。
舌の裏や柔らかい頬肉を擽られ、僅かに開いた口の隙間から息と小さい喘ぎが漏れていく。
初めてだから気を遣ってくれたのか、短い時間でキスは終わった。
「は……はぁっ……」
「生徒会補佐のこんな顔、俺しか知らないんですよね……嬉しいです」
「……馬鹿じゃないの」
「ふ、やぁっと本性出た。あなたはそんなことが出来るほど器用なひとじゃないのに」
「は……?」
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