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「あと一ヶ月近く時間はあるからね……それまでに落とせなかったら本当に諦めるしかないから」
「……ん? なんか言ったか?」
ちなみに、晃平に一ヶ月以内に落とすという話はしていない。
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「一、二年合同授業?」
「そ。このあと体育を合同でやるらしい」
「縦割り?」
「じゃね? あ、大宮先輩ってSクラスじゃん」
よっしゃ。
心の中でガッツポーズをする。忍のジャージ姿が見れる。
だが、片谷が見れるということは同じクラスの連中も見れるということだ。
写真とか撮られて裏で取り引きされそうだな、とか思っていると晃平も同じことを思ったようで。
「……写真を撮ったら高く売れそうだな」
「やっぱりそう思ったか」
ジャージに着替えながら他愛ない話をしていると、とある話が耳に入ってきた。
「……なぁ。生徒会補佐の忍さんいるじゃん? 運動神経めっちゃいいらしいぞ」
「マジ? ほんとあの人完璧だよなー非の打ちどころがないっていうか?」
その話を晃平と耳を澄ませて聞いていると晃平がとある疑問を口にした。
「やっぱ運動出来るんだな……じゃああの噂は?」
「……ああ、あれ?」
一年生の間で、忍の体力がないという噂があるのだ。だが、運動神経がいいならその噂はデマということになる。
実際のところはどうなんだろうか。
まあ、百聞は一見にしかず。自分の目で見ないとわからない。
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