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「あーなんか……めっちゃ歩いたあ」 「お疲れ様です。あ、お願いします」 日が傾き始めた頃、朝も送ってもらった車に乗り込んで大きく息を吐いた。 あれからピアスを買って、何故か他のアクセサリもプレゼントされて、ゲームセンターに行ってストレス発散をして、とにかくはしゃぎ倒した。 まあ、貢がれた。 拒否は何度もしたけど片谷が楽しそうに選ぶものだから、止めることが出来なかった。 それでも楽しかったし、全然いいのだが。 「先輩」 「なに?」 「……俺、ゲーム勝ったじゃないですか」 「げっ」 そうだ。某赤と緑の兄弟のカートゲームで負けて、言うことを一つ聞くと言ってしまったんだった。だめだな、勢い任せに全部決めては。 「……そうだな」 「別に、抱かせてくださいとは言いません。俺、愛し合ってセックスしたい派なので」 「あ、そうなんだ」 「なので、俺と一緒に寝てくれませんか」 「は?」 なので、で繋がっていない。文脈というのを知らないのかこいつ馬鹿か。 とりあえず、事情を聞こうじゃないか。 「なんで」 「俺とセックスする第一歩と思って」 「いや、それが意味わかんない。てか男とセッ……なんて出来ないだろ」 「出来ますよ! だったらなんでゲイビがあるんですか」 「わーわー!」 いくら運転手の人が話に割り込んでこないからと言ってそんなデリケートな話するか普通。

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