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テーブルの上を見ると、サラダや美味しそうに焦げ目が着いたタレがしっかり絡まされた鶏肉、そしてきんぴらごぼうなど庶民的なものでいっぱいだった。 率直に言って、美味しそう。 裸を見られたという羞恥は既に吹っ飛んでいた。 「あ、ご飯盛ってきます。先座っててください」 片谷がキッチンに行った。この男、本当に非の打ちどころがない。 テレビをつけるとバラエティー番組がやっていて、それをにやにやしながら見ていると片谷が適度に盛られた白米を持ってきた。 「これくらいで大丈夫でしたか?」 「うん。俺意外と食べれるから。いただきます」 しっかり手を合わせて、肉から頂いた。 口に入れた瞬間タレの風味が口いっぱいに広がって、肉を噛むと柔らかくもカリッとした食感で埋め尽くされる。 言うまでもなく、美味しい。 「どうですか? ……って、顔でわかりますけどね」 「ん?」 「口いっぱい入れてるのかわいいです」 口から出そうになった。なにが、とは言わないが。 ナチュラルにかわいいと言うのはやめて欲しい。耐性がまだないから脳が追いついてくれない。 片谷がかわいいと言ったのをなんでもないことかのようにあしらい、白米を口の中に入れた。 「そういえば、お風呂あがりは眼鏡なんですね」 「うん。普通に視力悪いから」 「あ、知ってま……、そうなんですね。俺ずっと両目ともAです」 「……? そう」 あれ、今一瞬知ってますと言いかけなかったか? ま、いっか。 コンタクトを外したあとの眼鏡は少しだけ違和感があるが、これもそのうち慣れる。 ちなみに、青いフレームでベーシックな形のごく普通な眼鏡だ。

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