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 しないことはない。  一週間に最低でも一回はするようにしてる。  ただ、一つだけ大きな悩みがあって。 「最近、忍さんマンネリなのか若いときみたいにかわいい反応してくれなくなって」 「……なんだって?」 「挿れますよーって言ってもさっさとしろとか言われましたし……あれですかね。気持ちよくないんですかね?」  忍が横目で片谷のことを睨んできているというのはわかっていたが、これは本当に重大な問題だ。  だって、あのような反応を見れなくなるのだ。  これは今後にも関わってきてしまうことなので、晟に相談したかった。 「それは……いかんな。セックスするとき楽しめないじゃんか、なあー?」 「俺に訊くなっ」  顔を真っ赤にさせて晟に反論していた。  でも、忍と晟はちょくちょくこういう話をしていると知っているのだ。  だから恥ずかしいもなにもないと思うのだが、どうだろう。 「忍……サービスっていうのは大事なんだぞ?」 「うるせえ。違うんだよ。こんな歳になってあのときみたいに強請るのが恥ずかしいの。わかったか? 優都」 「はいっ、わかりました」  なんだ、そういうことか。  薄々わかってはいたが、やっぱり忍の口から聞きたい。 「もー……あっ、やば。電話かかってきた。ちょっと出てくる」 「いってらー」  忍に誰からか電話がかかってきたようで、騒がしい店内から出ていった。  季節の変わり目で、外はかなり寒い。  忍がいなくなった途端、晟の顔がにやっと一気にいやらしいものになった。 「……んで? 今一緒に住んでるんだろ? どんな感じ?」 「正直、幸せですね。忍さんの寝起き姿がかわいすぎて」 「俺も彼女さんと同棲してるときさあ、無防備なのいいなあって思ったんだよな」  そう言う晟の姿は嫁を愛する旦那のようで、つい面食らってしまう。  変わったな、大人にもなれば。

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