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Ⅵ SIN

火が燃える…… 呆気ないものですね。 落ちるというのは…… 人が落ちるのは、実に呆気ない。 子の国が統治する世界で、12の階層にも入れて貰えなかった私の国は貧しく、資源に乏しく、汚れた空と海しかなかった。 この世界でのし上がるには、必要だったんですよ。 人心さえも買える額の金が…… 人の命を売ってまでも、私は手に入れましたよ。 束の間の『頂』を…… 今、転落する私は、我が国にはなかった綺麗な海に(いだ)かれようとしている。 幸せ、なのでしょうか? 空に帰れない命が、海に戻る。

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