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空虚な日々、幻想見る
あれから職員会議や雑務等で、いつもと変わらない時間に学校をあとにした俺達は藤宮先生オススメの店へと向かった。
学校のある最寄り駅から裏通りに入った所にその店はあった。
「へぇー駅から近い所にこんなお店あったんですね」
この駅はいつも通勤に利用しているが、裏通りまでは通ったことがなく知らなかった。
「そうそう。俺もたまたま見つけた店なんだけど、女将さんが作る料理が全部美味しんだよ。まぁこんな入口の前で突っ立てても邪魔だから中入ろうぜ」
藤宮先生は入口の戸を開けた。
「あら、いらっしゃい」
カウンター席が数席と座席が2席の小さな店内は、オレンジ色の照明でどこか温かい雰囲気だ。
「女将さん、この前言ってた同僚連れてきた」
「こんばんは」
カウンター席の前に立っている女性、女将さんはにっこりと微笑んだ。
「あら、藤宮さんの言う通りすごく美形な方ね」
「まぁ、俺らツートップイケメンズだからな」
藤宮先生はそう言い、俺に向かってウィンクした。
「ふふ。藤宮さん面白い。さぁさぁ好きな席に座ってくださいな」
カウンター席は全部埋まっており、俺達は店内奥にある座席へと座った。
「飲み物はビールでいいだろ?」
「はい」
「じゃあ料理は俺のおすすめを適当に頼んでいいか?」
手書きのメニュー表を俺にも見せながら聞いた藤宮先生。
「はい。嫌いなものは特にないので大丈夫です」
「オッケー。じゃあ適当に頼むわ」
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