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「ミケが今考えていること声にして欲しい」 つばきのまっすぐな視線。 ぼくは意を決してふーっと大きくひと呼吸息する。そんなぼくに優しく微笑むつばき。 「前二度見かけたの、つばきと綺麗な女性が一緒にいるところ。つばきとその人すごくお似合いで…………」 「──待って。ミケ誤解してる」 つばきはぼくの言葉を遮ると、その女性の特徴を聞いてきた。 ぼくはその人の特徴をひとつひとつ頭で思い浮かべながら説明する。 「やっぱりミケ勘違いしてる」 つばきはぼくの頭に乗せていた手のひらを退かすと、今度はぼくの横髪に優しく触れる。 「その女性、大学のときの同期で、俺の友達の彼女……いや……」 つばきは片手に持っていたスマホを取り出し操作を始める。 ぼくは急にスマホを触り出したつばきに不思議に思いながら、その姿をみつめる。 「──ほらこれ」 つばきが自分のスマホ画面をぼくにみせる。 そこにはぼくが見かけた女性と隣には少し大きい……ガタイのいい、まるで熊のような男性が笑いあっている写真が映し出されていた。 純白なドレスに身を包む姿は満面の笑みでとても綺麗だ。 「俺の友達の奥さん。この熊のような男が俺の友達。二人とも同じ大学の同期」 「……そっか…。だからつばきがまだ大学生のときもあの人と一緒にいたんだ」 「ちょっと、ミケそれって……?」 驚いたように目を見開いているつばきの瞳には、安心して少し身体の力が抜けたぼくの姿が映っている。 「……大学の頃にミケと会って、いたのか…?全然気づかなかった……」 大きなため息とともに自分の後ろ髪をガシガシと荒い手つきでかきあげるつばき。 そんな姿にぼくは慌てて、「遠目で見かけただけだよ」と説明する。 「それでもミケが近くにいたのに気づけなかった……」 項垂れるつばき。普段なら絶対にみることのないつばきのつむじが視界に入る。 少し渦巻き気味になっているつむじ。 ぼくはゆっくりとそれに手を伸ばす。 つばきの痛みひとつないさらさらの髪に触れる。 「───もしかしてだけど……前ファミレスでミケに一緒に住もうって言ったとき断ったのって………」 項垂れていた頭を戻しまっすぐぼくをみつめる。 頭を撫でていたぼくの手を、ぎゅっと優しく握るつばきの手が温かい。 「…………つばきには彼女がいるって思ったから……それにぼくとつばきの好きは別の好き同士だと思ってて……」 「別の好き同士?」 ぼくは小さくうなずく。 つばきの好きはぼくのことを弟のように思ってくれている好き。 だけどぼくはつばきのこと────

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