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第82話 一番高いとこ
あのね、そんなに間あいてないし、今ね、ここ、お風呂で準備してきたから、平気、だよ?
「あっ、ぁっ……ン」
郁の腰の辺りに跨って、そっとその耳元でそんな自白をした。告白、じゃないのは、今から、十六歳年下の君を汚してあげるって、誘惑しているから。
お風呂の最中、自分の指でローションを染み込ませた孔、郁の硬くなっていたペニスも僕の舌で濡らして、自分から手を添えて、こうして。
「あぁっ……」
「っ」
飲み込んでいく。湯上りの僕よりもずっと熱い郁のペニスを。
「ン、ぁ、郁のっ」
でも、まだ全部、じゃない。
「ん、ンンっ」
まだお尻が宙に浮いてる状態。
「ぁ、あっ、郁の、大きいっ」
なのに、もう、すごく気持ちイイ。
「あっ、ぁっんっ……んん」
「文」
「やぁぁっん」
「気持ち良さそうな顔してる。すげぇエロい」
だって、ね? 郁を僕が、襲ってる。
「あっ……ン、ぁあ」
腰を浮かせて、また少しだけ奥に招いて、また、腰を浮かせる。
「あ、ぁぁっン、ぁ、ん」
ゆっくり、じっくり、舐めるみたいに、舌を這わせて濡らすフェラチオみたいに、郁のペニスを中で扱く。濡れた音にすら興奮して、恥ずかしいくらい。
「エッロ」
「や、言わないで」
恥ずかしいくらい感じてる。組み敷かれてる郁には全部見えてしまってるんだ。腰を振りながら、自分の気持ちイイところをペニスに擦り付けてる時の僕の顔も、それに。
「パジャマ」
「や、ぁっ」
思わず自分の前を手で隠そうとしたけれど、その隠したかったところをパジャマの裾ごと握られた。
「パジャマにやらしい染みとか」
「や、見ちゃっ」
握られて、布越しだろうと郁の手の中でペニスが震える。先走りの液が、ほら、愛しい人の手に包まれたって嬉しそうに泣きじゃくってる。恥ずかしいくらいに勃起しながら、郁の硬いのも後ろの孔で貪って。それを見られて興奮して、また、大胆に郁のペニスを奥に入れてくの。
浅いところも深いところも、あの、剥きだしになってる快楽の粒も、どこもかしこも、気持ちイイ。
「ぁンっ……ン、濡れ、ちゃう」
はしたない人だって、思っていいよ。やらしい人って、思って。
「あ、ぁっ、ん、郁の手、好きっ」
「……」
淫らって、思って。
「ぁ、ぁ……ぁ、ぁン」
腰が止まらないくらい、夢中になってた。
「っ、文ん中、やばい」
「?」
「すげぇ、全部、最高にやらしい」
もう何度もしたのに、それでもいつも最初はきつく狭苦しい。
「ごめんね、あの、郁、どこか、痛くした? ぁ、もしかして重い?」
気持ちよすぎて、郁のお腹に手を乗っけて、夢中になってた。大事なのに、少し爪も立ててしまってたし。だから慌てて手をパッと離したけれど、その手を捕まえられてしまった。
腹筋だけを使って起き上がった郁に合わせて身じろぐと中がまた別のところを刺激されてたまらなくて甘い嬌声を上げてしまう。
「あのなぁ」
「ぁっン」
「なんで、そう、文は……まぁ、痛いことは痛いけど? けど、文が思ってるのとは違う痛さね。破裂しそう」
「痛いって……」
「文ん中、気持ち良すぎ」
抱きかかえられて、僕も抱きかかえるように郁に跨ってる。少し高い位置にある僕の顎を齧られて、甘えた声で鳴いてしまった。
中、がね、やらしい浅いとこがきゅっと郁の竿を締め付けて、中が、すごいの。それでもぎゅっと腕で、身体で抱きつきながら、こっそりと教えてあげた。
「だって、郁の、おち…………、大きいんだもの」
「!」
中に来てくれただけで、もう、すごく気持ちイイ。この形に中が密着するだけでね、たまらないほどの快感になる。
「だからっ、ぁっ、ン、待っ……僕がっ」
「無理」
「あ、ぁっ、待って、出ちゃっ、う」
抱きかかえられたまま、下から激しくペニスで突き上げられる。でも腕に捕まえられてるせいで、快感はどこにも逃げず、奥にたくさん溜まっていってしまう。熱くてトロトロで、やらしい気持ちが溢れそうで。
どうしよう、こんなの。
「出せよ」
「や、だっ」
「俺も」
僕が郁を誘惑したかったのに。
「あ、ぁ、ぁ、ぁ、ああああっ」
おかしくなる。激しく貫かれて揺さぶられて、ほら、奥がぎゅっと抱きつく。
「あっ…………」
腕も脚も、舌も、身体丸ごと使って絡みつかせて、二人で同時に、達した。そこは声も消えちゃうくらいの快感の、すごく、高いとこ。
「あっ……ン、ん……郁」
高いところでふわりと漂いながら、郁の舌にしゃぶりついて、余韻を。
「あっン」
余韻を貪りながら、押し倒されて、郁を奥深くに咥えたまま、達してたくさん飛んだ自分のが散らばる胸にくっつくくらい、もっと淫らに脚を広げた。広げたまま。
「ぁ、郁……」
僕の中でイった時の顔を見つめた。
「好きだよ、郁」
僕の。
「郁、ぁっ、待って、今」
「逆、だよ」
「ぁ、あっ、何、郁」
「俺が、貴方を汚してる」
こんなの。
「ずっとずっと好きだった。大好きだった大事な人を」
「あっ……」
「俺が汚してる」
ずくんって、熱く、濡れた中側が切なくなる。
「郁」
「っ」
「中に、出して?」
切なくて、恋しさに、きゅうきゅうしてるとこ、あるでしょ?
「ここに、たくさん、郁の精液」
「っ」
「欲しいの」
そこにたくさんちょうだい。たくさんして? 奥も浅いところも、どこもかしこも郁のこと大好きだから。だって、君は、ずっとずっと大好きだった愛しい僕の男の子。
「あ、ぁぁっ、また」
「っ」
「ぁ、ン、郁、ぁ、ぁ、あああ」
僕だけの。
「ぁ、ああ、ぁ、ああああああっ」
愛しい人だから。
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