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第7話
「ご馳走さま。
遥登、美味しかった。」
「どういたしまして。
後片付けも俺がするから休んでなよ。」
「ありがとう。」
野菜を沢山入れたサラダうどんをしっかりと食べた母親の皿を持って流し台に行くと、自分の分の皿を持った優登が追い掛けてきた。
「兄ちゃん、ご馳走さま。」
「美味かった?」
「当然!」
「良かった。」
思春期真っ盛りの弟だが、兄が大好きなのを隠しもせず満面の笑みを返す。
歳が離れている分可愛い。
三条も弟程ではないがブラコンの自覚はある。
「そういえば、遥登。
ゴールデンウィークはいないんでしょ?」
「え、あぁ、うん。」
歯切れが悪いの恋人関係だからだ。
三条も年頃だ、恋人位いたって問題はない。
問題は、恋人が同性で元担任だという事。
「優登はどうする?
何時生まれるか分からないから、家にいるならおばあちゃんに連絡するけど。」
「一樹が泊まりに来いって。
おばさんも、家の事知ってるからどうぞって。」
「そうなの。
じゃあ、お菓子持って行ってね。」
「うん。」
優登が居るなら少し考えたが、それなら長岡の所へ外泊しても大丈夫そうだ。
父さんは自分の事は自分で出来る。
「遥登も、お菓子持って行ってね。」
「うん。
分かってる。
母さんも3人目だから大丈夫とか思わないでなんかあったら連絡して。」
「ありがとう。
本当、過保護ね。」
「当たり前だろ。
優登と俺の母さんだろ。」
自分達の心配をしてくれる母さんの心配は三条がする。
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