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第47話
具材のごろごろ入ったカレーを一掬い口にするとピリピリと舌が痛むがやっぱり美味しいと花を咲かせる。
「やっぱり正宗さんの作ってくれるカレーは美味しいです。」
「そりゃ良かった。
でも、もっと美味いもんあんだろ。
ウインナーなんて推奨通り焼いてから茹でたから美味いだろ。」
「正宗さんが作ってくれたカレーが良いんです。
ウインナーも美味しいですけど、カレーが1番ですよ。」
一応リクエストを聴いたがすぐにカレーが良いと返ってきた。
そんな何時も食べてる様なものじゃなくても、と思ったが三条は頑として譲らなかった。
勿体ないなと思う反面すごく嬉しい。
ホクホクのじゃがいもを頬張る恋人は嬉しそうに口角を上げたまま頬を膨らませる。
長岡も一匙掬うと口にした。
恋人と食べる飯は格別だ。
「じゃ、来年もカレーか?」
「はいっ。
カレーでお願いします。」
「安上がりだな。
来年は成人だし美味いもん食わせてやる。」
いくつになる事も特別で大切な日だが、二十歳の誕生日は殊更だ。
酒も煙草も出来る。
大人になる。
夜中、一緒に外に居ても大丈夫。
大きな違いが生まれる日。
「正宗さんと一緒にカレーが食べたいです。
俺、贅沢なんです。」
本当にこの子には甘やかされっぱなしだ。
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