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第74話

テストが明けたら間を開けずして体育祭練習がはじまった。 採点をしつつ、体育祭準備にも手を貸し、帰宅時間は暗くなってからが増えた。 三条は時々、夕飯を作って待っていてくれるが、あまりに遅い日は飯を食ったらすぐ送るなんて寂しい思いをさせてしまっている。 愛車から降りて思わず部屋を見上げてしまった。 今日は連絡がきていないのに。 その上にぽっかりと浮かぶ月を見て、先週三条が作ってくれたオムライスを思い出した。 それだけで肩に入っていた余計な力が抜ける。 恋人の力は偉大だ。 そして、何時も自分の活力になる。 年下の恋人にどれ程助けられているか、あの子は知らないだろう。

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