104 / 1502

第104話

三条は、長岡に指1本で翻弄される。 たった1本でも、三条のイイトコロが手に取るように解る長岡には簡単な事だ。 その証拠に、三条の陰茎は先走りを腹に垂らしていた。 「んんっ…ふ、…ぁ」 「美味そうに指喰っちゃって。 腰まで揺らして、どうかしたか?」 あの日の様にスマホが自分を捕らえている。 あの日と違うのはここがホテルな事、制服がコスプレな事、同意な事、そして恋人同士な事。 沢山あるのに思い出す。 あんな事があったから今がある。 逆を言えばあんな事がなければ今のこの関係はない。 なにが分岐点になるか判らない。 「ぁ……っ、きもちぃ…」 「きもちいなぁ。 でも、足りるか?」 「た、たり、ない…」 雄の目が自分を見上げる。 この目に囚えられた。 この愛おしい人に囚まったのだ。 身を屈めスマホを翳す長岡の唇を舐めた。 開かれた口に舌を差し込む。 長岡に仕込まれた通り懸命に舌を絡めた。 下手くそでもなんでも良い。 下っ腹が痛い。 欲しくてアナルが切ない。 もっと長岡を感じたい。 そのキスに感じる雑味は、自分の体液の味だ。 「ん…、ん…、はぁっ」 息継ぎはまだ上手く出来ないが少しはマシになってきた筈。 だって、沢山してきた。 「やぁーらしいキスしてきてどうした?」 「…あ、の……犯して、ください…」 その言葉に長岡は綺麗な口元をにぃっと歪めた。 それでも、下品さはなく寧ろ格好良い。 「犯してくれなんて頼むもんじゃねぇだろ。 淫乱」 この人に捕食されたい。

ともだちにシェアしよう!