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第116話

やっぱり夏は麺類が美味しい。 いや、冬も美味しい。 あったかいラーメンもうどんも、柔麺も好きだ。 「うめぇ」 「お口に合って良かったです」 今日の昼飯は、叩いた梅干しと大根おろしをのせたうどん。 さっぱりしていて美味い、と長岡はさっきから何度も美味い美味いと言ってくれる。 「もうすぐ夏休みだろ。 なんか予定あんのか?」 三条はわかめをもぐもぐと噛み締めながらうーんと考える。 田上吉田と遊ぶ約束はあるが、あとはバイトをする位。 「特には。 田上吉田と遊びはしますけど、何処に行くっていうのすら決めてませんし」 「なら、此処来て良いからな。 あ、大学ん時に使ってた本実家にある筈だからいるか」 「良いんですか?」 「勿論。 適当に持ってくるけど、いるのあれば言え。 講義で使うのもあるかもだしな。 あれば持ってくる」 「ありがとうございます!」 長岡が読んでた物なら読んでみたい。 良い引き出しになる筈だ。 近付けるなら、手を伸ばす。 「解んなかったら教えるし、遠慮すんな。 使えるもんは何でも使っとけ」 有り難い言葉にしっかりと頷く。 また、長岡から勉強を教えて貰える事も嬉しい。

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