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第140話
長岡はキッチンペーパーを数枚破ると三条の口元を拭った。
あの目でされるがままの三条に今吐き出したばかりの陰茎がピクッと跳ねたが、思わず乱暴にしてしまっただけにとりあえずインターバルを挟ませなくては。
「悪りぃ。
変なところに入ってないか」
「ん…」
健気な姿に思わず頭を引っ付かんでしまった。
最初の頃は拙かったフェラチオも随分と上手くなって、イイトコロばかりをついてくる。
頭が良いとセックスまで上手くなるらしく、本当に末恐ろしい。
「服汚しちまったな。
洗濯するから」
「すみません…」
「いや、俺が我慢出来なかったんだし。
この天気ならすぐ乾くだろ」
芯のなくなった陰茎を拭い、床を拭く。
自分の精液ながら、濃いのが出た。
若い恋人のお陰だろう。
その恋人は背中を向け、下半身の処理の真っ最中。
襟刳りから伸びる背骨がごつごつと肉のなさを露にしている。
「こんなんだったか?
痩せてねぇだろうな」
「特別痩せてはいないと思いますけど」
「なら良いけど。
今日の昼、何食いてぇ?」
「今来たばかりですよ」
「来たばっかりで、フェラしてくれたのは遥登だろ。
えっち」
米神にちゅぅっとキスをする。
「だって……っ」
「解ってる。
でも、イけないと、イかないは違げぇから覚えとけ」
「…?」
「そうだ、噛んで良いんだろ。
噛み痕だらけにしてやるからな」
腕を掴むと、その腕まで真っ赤にした三条の目に意地悪気に笑う自分が写った。
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