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第152話
アイスは冷凍庫、飲み物は冷蔵庫。
長岡が各々閉まう後ろで、三条は手洗いうがいを済ました。
ぴっと手の水を払い清潔なタオルで水気をとる。
振り返ろうとするとそれより早く背中から抱き締められ、体温の低い恋人の良いにおいにぴくっと肩が跳ねた。
「なぁ、対価は身体で返してくれりゃ良いだろ」
「…っ!!」
色っぽく吐息を多く含んだ声。
授業中聴いていたそれとは180度違う声に、全身を駆け回る血液の温度が上がったみたいだ。
「すげぇ真っ赤。
何想像してんだよ、えっち」
またからかわれた。
手の甲で口元を隠す三条に長岡は満足気に笑う。
くすくすと楽しそうな恋人を恨めしそうな顔で振り替えると、とびきりの笑顔が咲いていた。
「やぁらし」
「やらしいのはどっちですか…」
「遥登に決まってんだろ。
ナニ考えてんだか」
耳の後ろに吸い付かれ、チリッとした刺激にそこを押さえる。
「3日もありゃ消えるだろ。
それまでは、俺だけの遥登で居てくれんだろ」
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