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第159話

事のはじまりは4ヶ月前。 4月の事。 「遥登、進学おめでとう。 これ、進学祝いのプレゼント」 「ありがとうございます。 でも、この段ボールは…」 卓上に置かれた段ボール箱。 この段ボールを見るのは3回目だ。 中に“何”が入っているか予想も着く。 「折角18禁解禁なんだから楽しもうぜ」 「…な、夏休みになったら…、にしませんか。 まだ学校も解らない事ばかりですし、夏休み長いですし……あの…、」 「ん? んー…、まぁ、それもそうか。 解った。 夏休みな」 すぐに折れてくれた恋人にホッとしたのまでは覚えているが、この箱を見たのはその時が最後で何処に置いていたのかすら検討が着かない。 それ以降も玩具はたまに使われたが、それは以前から持っていた物で。 つまり、忘れていた。

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