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第213話

長岡の傍は安心する。 ふとんの中で抱き締められ心音を聴いているとうとうととしてきた。 低い体温も、良いにおいも落ち着く。 なんて言ったら良いのか分からないが、此処に居たい。 長岡の隣にずっと、ずっと居たい。 落ち着く。 心地良い。 自分が自分でいられる。 生きてると実感する。 長岡の隣で生きていたい。 そんな気持ちになる。 不思議だ。 なんでこんな気持ちになるんだろう。 優しく頭を撫でる癖。 まだ付き合う前からしてくれていたそれ。 気持ち良くて、されると嬉しい。 額に触れる唇も好き。 心がぽかぽかする。 背中を擦る大きな手が眠気を誘う。 一緒に、と服を握ると頭上の空気が和らいだ。 笑ったんだ。 脚を絡め、もっとくっ付いて恋人も夢の中へと誘う。 「遥登、おやすみ。 良い夢みろ」

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