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第225話
下腹部が痛重い。
陰茎がアツい。
解放を求めてグルグルと熱が駆け巡る。
先刻から寸止めをされ三条は子供の様に泣きじゃくるばかり。
「あァぁぁッ、しゃせしたっ、だすっだすっ」
絶対者の顔が自分を見下ろす。
その顔の色っぽい事といったらない。
眉間に髪がかかった長岡は男くさく顔を歪めた。
それでも、恋人は綺麗だと思う。
だが、今の三条にはそんな事を考える余裕はない。
射精したいと玉は張り詰め、イイトコロは切なく疼く。
痛い程の刺激が欲しい。
「お、おねが、い…します……しゃせぇ、させ…させて、くださ……ぃっ」
冷たい手に扱かれ、イきそうになると根本を握られ玉が爆発しそうだ。
熱い。
痛い。
重い。
疼く。
涙がぼろぼろと頬を濡らす。
それでも、長岡はいやらしく口端を上げるだけ。
楽しそうに見下ろしているばかり。
「射精してぇの?」
「したい…ぃ……させて、くださ…おねが……」
自分で聴いても解る媚びた声。
噛み痕の残る首に手を回す。
長岡のにおいに汗のにおいが混ざっている。
セックスの時のにおいだ。
お願い…お願いします…と、唇を舐めた。
強請り方は長岡の好み。
長岡のパンツだって前が張っている。
「おね、が…します…」
綺麗な弧を描く口元に身体の奥が震えた。
こんな事をしていても下品ではない。
綺麗で格好良くて、狡い。
「今イくなら俺のはやらねぇ。
その代わり今我慢出来たら、後で死ぬ程よがらせてやる」
涙で目の前がぼやけるがそれがサディスティックな笑みなのは解る。
いやらしく、格好良い恋人の笑み。
涙がシーツに吸い込まれる。
「………我慢、します…」
「良い子だ」
張り付いた前髪を梳き表れた額にキスを落とす仕種とは真逆の顔をした恋人に弄られるのを今か今かと待ちわびている後孔がヒク付いた。
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