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第240話

「美味しー」 「モチモチだね」 「…甘ぇ」 「んとだ、あま」 だけど、タピオカはもちもちで美味しい。 コンビニやスーパーで販売してる蒟蒻のタピオカも美味しいが、これもまた美味しい。 「そんな甘いの?」 「うん。 一口い……」 知佳ちゃんの質問に吉田は友達に返す様に答え、固まった。 三条、田上、未知子ちゃんも吉田を見た。 一口いる? そう言うつもりだったのは3人共気付いたし、知佳ちゃんもえ?っと顔をした。 「あ、ごめん…っ。 変な意味じゃなくて、三条達と何時も回し飲みするから…つい…」 「うん。 私も未知子と交換したりするし、間違えちゃうよね」 三条、田上、未知子ちゃんはお互いアイコンタクトを交わす。 付き合う前の両想い期間にきゅんきゅんするのは解る。 だけど、これはその2歩も3歩も前。 というか、知佳ちゃんは吉田に恋愛感情は抱いてないだろう。 もう少し進歩が欲しい様な、このままを見ていたい様な。 「三条、一口交換しようぜ」 「田上のカルピス?」 「そ。 三条のも一口」 交換して飲む2人の隣で、未知子ちゃんと知佳ちゃんも交換していた。 ぽつん…と佇む吉田は上の空でやってしまったと反省している。

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