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第241話
「吉田、大丈夫だって。
知佳ちゃん喋ってくれてんだろ」
「そうだよ。
気にし過ぎると身体にも良くないって」
先を歩く女の子達は楽しそうに会話に花を咲かせている。
その後ろを歩く三条と田上は吉田を励ましていた。
そんな気にしなくても…と思うが、何時だったか好きな人に嫌われる勇気はないと言っていただけに不安なのだろう。
「そんなんで嫌われんなら今更だって」
「それ、慰めてんのかよ…」
「ん?
当たり前だろ」
「分かりにけぇよ…」
ムードメーカーを言い替えれば周りの空気を読むのが上手いという事。
それだけ吉田は敏感なんだ。
明るい印象が強いが繊細で弱い部分を持っている。
三条は友人の腕を小突いた。
「大丈夫。
そんな落ち込むな」
「おう…」
「な、バイト休みなんだろ?
飯食べようぜ。
話聞くし」
「田上…良い奴…」
ふざけていると、知佳ちゃんは振り返ると小首を傾げた。
「何話してるの?
未知子がプリ撮りたいって言うから行かない?」
「あ、いくっ!」
知佳ちゃんの誘いに吉田はしっかりと頷いた。
げんきな奴だ。
「三条真っ白になるから面白れぇよな」
「あ、分かる!」
「あのなぁ…」
だけど、これでこそ吉田だ。
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