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第260話
こんな所で、しかも学園祭で人も多いのに流されてしまう。
何時このトイレに人が来るかもしれない。
これなのに、もっとを求めてしまう。
何度もキスされ心も身体も長岡を求める。
いやらしい身体だ。
はしたない。
「これ、なーんだ」
そんな三条の目の前に翳されたのは携帯用ローション。
全て、長岡の手の上の話。
「……ろーしょん」
「正解。
じゃ、なんに使う?」
なんにって、そんなの…
「…………せ、く…す」
「そ、正解」
「あの…」
「んー?」
「……腹、なにもしてなくて…だから、汚い…です…」
嫌なら鍵を開けてこの空間から出れば良い。
でも、それをしないのは三条も少なからず期待してるから。
それなのに、会えるとも思っていなかった三条はなんの用意もしていない。
腹の掃除も拡張も。
セックスは出来ない。
「挿入はお預け?」
「…ん、」
「遥登は綺麗だけど?」
「……だって、腹…」
「じゃ、挿入は後で、な?」
後で…
生唾を飲み込むと、弧を描く形の良い唇にキスをした。
「でも……俺も、触りたい…です」
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