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第262話
強請る様に揺れていた腰を指摘されかぁっと頬が熱くなる。
なんてはしたない。
だけど、身体は長岡を欲している。
コレが、長岡の体温が欲しい。
アナルに欲しい。
一際強く押し付けられ、異物感に吐きそうだ。
それなのに、気持ち良いなんて倒錯している。
頭を押さえ付けられ揺さぶられ、気持ち良くなってるなんて、長岡の言う通りマゾヒストだ。
変態的で興奮してしまう。
「はっ、ハァ…ケホ……ゲッ…」
一気に入ってきた空気に咳き込む。
柑橘の芳香剤のにおいに更に噎せながら、腕をひかれ立ち上がれば今度は唇をそれで塞がれた。
微かにしょっぱい味がするキス。
「ん…ぅッ……ぅ…」
長岡は自分の味の唇を官能的に貪り味わう。
お互いの唾液の味が混ざるまでそれは終わらない。
そのまま溶け合いたい。
混ざり合いたい。
脚を割られ股間を太股で擦り上げられたまらず鼻にかかった声を出してしまった。
スリスリと擦られる度に頭を擡げてくソコは長岡には丸見え。
「感じてんじゃねぇかよ」
「…だって」
大きな手がバックルに触れると金属音がして、ウエストが楽になった。
チャックの開いていたそこはすぐに下着を露にする。
下着を押し上げるソレに長岡はふと笑うとこっそりと耳打ちした。
「遥登、声だけ我慢な」
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