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第291話

「すっきりしたな?」 「……」 「朝飯っつぅか、昼飯っつぅか、なに食う?」 「…………なんでも美味しいです」 長岡が手を洗いながら声をかけると、三条はふい…と視線を逸らせながら答えた。 理由が解る長岡は楽しそうに笑うばかり。 「可愛かった」 「……可愛くないです」 「すっげぇ楽しかった」 「…………変態です」 「お茶とコーヒーどっちが良い?」 「……お茶が良いです」 わかったとばかりに、ぽん、と頭を撫でるとくりくりした目がやっと長岡を見た。 「自堕落に過ごすって言ったのに…」 「これからな。 お茶と本持って行こうな」 「はい…」 恥ずかしがる三条は可愛い。 正直、これが見たくてしてしまう時もある。 恥ずかしそに目を逸らせ色香を放つ。 やらしい事を教え過ぎたかと思う部分もあるが、グっとくる。 品行方正な優等生が自分の前でだけいやらしいなんて最高だろ。 言ったら怒んだろうな。 勃ちそう。 「生理現象だろ。 気にし過ぎんな」 「正宗さんのせいじゃないですか」 「それはそれでエロくて良いよな」 マグの中で緑茶のパックをちゃぷちゃぷと泳がせ、同じもので自分の分も作る。 だけど、三条の分には氷を入れた。 「んじゃ、今日は遥登の言う事なんでもきいてやるよ」 「なんでも、ですか…?」

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