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第293話

2人揃ってベッドの上で本を読んだり動画を観たりしていたが、おやつ時になり三条の目がとろけてきた。 ゆっくりと瞬きをして何時も以上に雰囲気をやわらかくさせている。 「眠いか?」 「んー…、少しだけ」 「寝て良いぞ。 遥登が寝たら俺も寝る」 とろんとした目が長岡を見た。 「寝るのは…1回だけ…?」 「何回目でも。 泊まっても良いからな」 嬉しそうにふにゃーと頬を緩める姿は犬の様だ。 さっきの恥ずかしそうな顔も勉強に真摯に向き合う真面目な顔も良いが、やっぱり笑った顔が1番似合っている。 安心しきった三条は長岡にくっ付き暖を分けて貰いながら入眠準備に丸くなった。 その身体に毛布をかけるとマジ寝しちゃいそうだと言う。 「マジ寝しても良いぞ。 そしたら、夜は朝の続きしような」 恥ずかしそうに毛布で顔を隠した三条の背中を息遣いに合わせゆっくりとたたくと、どんどん呼吸がゆっくりになっていった。 天辺だけ見える頭がシーツに色をさす。 清潔でサラサラしてて、本人の様に綺麗だ。 「まさむねさ、」 「ん?」 「まさ…も、」 何か喋ったかと思えば、ころっと寝落ちた。 本当に子供みたいだと長岡は口端を上げ、寝顔を堪能する。

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