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第370話

マグにインスタントコーヒーを適当に入れると1つには砂糖も入れた。 隣で手洗いうがいをする三条の分だ。 そう言えば、自分は何時から砂糖を入れずに飲むようになったのだろうか。 随分と前の様な気もすれば、働きだしてからの様な気もする。 「牛乳適当に入れて良いか?」 「ありがとうございます。 お願いします」 「ん、どういたしまして」 冷たい牛乳を注ぎ入れぬるくなれば、三条の飲み頃だ。 「ルレクチェまで用意してあります」 「それはお裾分けで頂いたんだよ。 何時も果物分けて貰ってんだろ」 「休みを満喫するつもりで買ったのかと思いました」 「ローションは買ったぞ」 「え…」 にっこりと微笑えみながらマグを手渡した。 「満喫する気で買った」 「え…」 「レクチェはおやつな」 「あの…」 「んー?」 そわそわしだす恋人に笑みを溢ふ長岡は、その口のままキスを落とした。

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