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第384話

何度そうしたか、漸く口を離し思いきり酸素が吸える様になったのに三条はそれを拒んだ。 腕に触れていた手をするりと首に回す。 その腕から伝った水滴が湯船に拡がると三条は小さく口を開いた。 「……もっと」 「仕返し?」 「…んーん、キス」 こんな可愛いお強請り、叶えてやらなきゃ男が廃る。 ちゅぅっとまたキスをした。 「遥登」 嬉しそうな上唇を食むと色っぽい顔で微笑んだ。 くそ、たまんねぇ… ぺろっと唇を舐め上げ開かれた口内に舌を入れる。 三条の好きな上顎を舐め、舌を舐め、唾液を飲み込ませる。 貪欲に三条を求めた。 「ん…ん、」 「そういえば、甘酒熱かったろ。 上顎火傷してんじゃねぇのか」 「だい、じょぶ…ぅ」 言い終わらない内に上顎をねっとり舐め上げ言わせない。 「なんて?」 そう意地悪をしながら三条が茹るまで貪り続けた。 「あつい…」 「どれが?」 「お湯……」 「俺に逆上せれば良いのに」

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