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第397話
にゅぷ…と指を突き刺すと肉壁がキツく締め付ける。
あたたかくてやわらかくて、きゅーきゅー締め上げる体内により深く入りたい。その為には括約筋をしっかりと解さなければならない。
まだ狭くキツく締め付けるアナルの感覚を楽しみながら顔を覗くと唇を噛もうとしていた。
「噛むなって。
切れんだろ」
舐めて止めさせると、三条は苦しそうに息を吐いた。
赤くはなっているが切れてはいないようだ。
ほっと胸を撫で下ろす。
声を恥ずかしがる姿も奥ゆかしいと言うのか三条らしくて好きだが、恋人は噛む癖があるだけに切れてしまわないか心配だ。
「…だって……なん、か…生々し……」
「滑り足りねぇか?
ケツ用足すか」
「ぁ…ッ」
ぐるりと指を回し潤滑具合を確認すると、イイトコロに触れたらしく甘い声が鼓膜を擽った。
粘度の低いローションは滑りが悪く、確かにいつもより肉々しい。
知らず知らずの内に上がる口角。
見下ろす目に三条の被虐心が震える。
「……すこし、なら…痛くても、あの…大丈夫ですから」
「リューブシリンジはまた今度な。
今日は俺だけ感じてな」
「りゅーぶ、しりんじ…?」
「はるちゃん、服脱ごうな」
「ぁッ……ん、ン…」
滑りの足りないソコから指を引き抜くだけで鼻にかかった声を出す三条に、長岡のモノも勃起してきた。
発情したにおいと表現したら良いのだろうか。
清潔な恋人のにおいに汗のにおいが混じると興奮する。
脚に絡まるパンツも、首に引っ掛かっただけの服もベッドの外へと放った。
裸が心許ないのか身体を隠そうとする手をシーツに押し付け、見下ろした顔は発情したそれだった。
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