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第409話

自分を甘やかす声に時間を忘れて交わり続けた。 今日が正月だとか常識的な事はすっかり頭の隅に追いやられ、三条の頭の中は大好きな恋人の事でいっぱいだった。 正確には長岡の事しか考えられない、のだが。 「遥登、抜くぞ」 「ぁ…ぁ…、」 萎えたソレが抜かれる感覚にさえ感じてしまう。 ぬる…っとローションや体液に塗れた陰茎はそれだけで卑猥だ。 シーツの上に敷いたタオルで粗方の汚れを拭われる恥ずかしさより、今は疲弊感の方が強い。 長岡はソコを隠す事もせずサイドチェストに手を伸ばし、引き出しからおしり拭き用ウェットティッシュを取り出すとそれで三条の身体を拭っていく。 気持ちの良い疲弊感が襲い、三条は細い身体をシーツに沈めた。 「ま…さ……、ま……」 麻痺したアナルから長岡の精液とローションの混じったモノが溢れてくる。 締めたくてもぽっかりと口を開けたソコに上手く力が入らない。 暖冬だと言っても真冬に汗をかき火照った身体を静めてくれるのは、ここまで熱くさせた恋人本人。 額から髪を剥がし、男のそれにしては丸い額にキスをする。 「遥登、愛してる」 「おれ…も、……して、…す」 もう口が回らない。 目蓋も重い。 ただ、気持ちの良い深みに落ちていく。

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