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第427話

手洗いをする隣でやかんを火にかける長岡を盗み見る。 今日も格好良いな いつもと変わらずラフな格好で、髪もそのまま。 だけど、それが良い。 学校で見ていた背筋を伸ばした真面目な姿も好きだけど、恋人の長岡だって大好きだ。 作業台にインスタントコーヒーと砂糖、それとマグが2つ用意された。 何気ない風景なのに頬が緩んでしまう。 「なに、ニヤニヤしてんだ?」 「え、変な顔してましたか」 「可愛い顔してた」 手櫛で整えただけの髪がサラっと溢れ、それだけの事なのにすごく様になっていて胸がにきゅぅっとときめいた。 頬が熱くなって触れたいと思う。 清潔にした手で冷たい手に触れた。 なんだか今日はやけに長岡が恋しい。 「なんだ、今日の遥登は一段と可愛いな」 チュ キスをされるのも嬉しくて、キスをしながら頬を撫でられるのも気持ち良い。 湯が沸いたとやかんが知らせると、五月蝿いとでも言いたげにすぐスイッチを切りまたキスを繰り返した。

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