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第435話
押し倒され視界には天井と長岡の男くさい顔だけが広がる。
どこもかしこも長岡のにおいでいっばいでたまらない。
「まさむねさん…」
離れたくないと服を握ってしまうと、安心させる様に優しく頬を撫でられた。
「焦んなって。
続きすんだろ」
脚に絡まったままの着衣をベッドの外に放られ、長岡も上半身を晒した。
細いのにしっかりと筋肉の付いた男らしい身体。
割れた腹筋もくっきり浮き出た鼠径部も男を感じる。
同じ男の筈なのに抱かれたいと思うには十分な魅力だ。
男の尊厳なんてどうでも良い。
抱かれたい。
「まさむねさん」
下腹部に手を伸ばし勃起していてココが重いでしょと擦ると、貪る様なキスをされた。
「ん…ん……」
飲み込まされる唾液。
舌で擦られる上顎。
真面目な長岡先生のこんな姿を誰が想像出来るだろうか。
爽やかで格好良いと評判の先生のこんな姿を見られるのは自分だけ。
俺だけの恋人だ。
「……はっ、ハァ…」
糸を引いて離れていく唇がどちらの唾液か分からないもので濡れている。
それは三条も同じ。
薄く口を開き呼吸する唇を指で拭われ期待してしまう。
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