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第483話
「へぇ?
どっちもか」
絶対の響きのある声。
雄を意識させる声。
先生の声とは180度違う艶っぽい声。
三条を目をキツく瞑ると小さく頷いた。
「じゃ、こっちは噛んでやろうな。
反対は撫でてやる。
優しくな」
左右別々の刺激が与えら頭が両方の刺激を繋げていく。
痛いと気持ち良い。
相反する筈の2つが繋がり、痛のが気持ち良いになる。
「いっ、あ…」
乳首の天辺を爪先で掻いたと思えば押し潰され足りないと擽る様な刺激に脚を長岡の胴体に擦り寄せる。
かと思えば、ゆっくりと歯をたてられ背中を逸らせそれに堪えた。
頭がおかしくなりそうだ。
「もっと強く噛んで良いか」
「ん……ん…ぅ"ッ」
ガリッと胸に痛みが走り奥歯を噛み締め耐えたがジンジンと熱を持つ。
恐る恐る胸を見ると噛まれた方はいつもより腫れ赤くなり、反対も気持ち良さそうに摘ままれていた。
自分で見てもこんなにいやらしい。
男のくせに雄を誘っているよう…で……
綺麗に口角を上げた恋人と目が合い動けなくなる。
「乳首だけでこれかよ。
まだまだ、これからだろ」
その目は、あの日と同じ目だった。
「…ぁッ、あ…」
首筋を舐めるアツい舌に息が上がっていく。
汗なんて汚ないのに止められないのは長岡との行為だから。
長岡とのセックスはすごく甘美だ。
甘くて刺激的でその味を知ったら求めてしまう。
甘くて甘くて、官能的な味。
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