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第491話

舐めた指なのか滑りが悪くて生々しい感覚に三条は眉間に皺を寄せた。 決して痛い訳ではないのだが、濡れる器官でもない。 どうしても滑りがないと違和感を感じてしまう。 今、なんか音…? 背後で音がしたと思ったら背中に冷たい物が伝った 突然の冷たさにぎゅぅっと抱き付くと臀裂へと垂れていく。 ぞわりと感じたのは快感か期待か。 「ローション、冷たかったか? あ、温感が良かったか」 温感とか普通のとかの問題ではない。 首否する三条の背中をあやすように擦りながら垂れてきた潤滑油の力を借りゆっくりと指を埋没させた。 同じだけゆっくりと引き抜かれ、またゆっくりと埋る。 内腿がピクピク震え長岡の腹を小突くが三条は止める術を知らない。 「まさ、むねさ…」 「ん? きもちいか」 寧ろローションを纏った指1本ではまだ足りない。 緩過ぎる。 肩に埋めていた顔を上げ水分量を多くした目で恋人を見詰めると口を開いた。 媚びた声は恋人を誘うには充分で、そして淫らだった。

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