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第519話

ベッドで気持ち良さそうに眠る三条をカメラに収める。 昨夜もいちゃいちゃと恋人同士の時間を楽しんだ。 毎日、毎日よく出来るもんだとは思うが、若い恋人のお陰で昨日も濃いのが出た。 「遥登、朝だぞ」 「んー…」 「はる」 長岡が珍しく三条を起こすのには理由があった。 今日は特撮が観たいから先に起きたら起こしてくれと頼まれたからだ。 一応アラームもセットしたが、それより先に起きたので身体を揺すぶって起こす。 気持ち良さそうな寝顔を起こすのは忍びないが遥登のお願いなら致し方ない。 肩を揺らすと、眠そうな目がぼんやりと 自分をとらえた。 「…おはよ、ございます」 「はよ」 ふとんを肩から落としながら頭を下げつつ挨拶をしてくる。 寝起きのぽやぁっとした空気を纏う三条もぐっとくるが、今は特撮番組だ。 その為に起こしたんだ。 「すみません。 弟と観てるんですけどもうすぐ最終回で…」 「気にすんな。 俺も観てたし気持ちは分かる」 まだ少し時間もある事だし、洗顔を済ませればすっきりするだろう。 眠い目を擦りながらベッドから下りる三条の背中を押し洗面所へと移動した。

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