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第534話

洗濯物を畳むからゆっくりしてろ、と乾いた洗濯物をランドリーバスケットに詰めて戻って来ると三条は一緒に畳みましょうと向かい側に座ってきた。 変な所にばっかり気が付くと言うか、そんな事をさせる為に付き合っている訳じゃないと言っても2人でした方が早いですよと笑って言う。 それにいつも俺が帰ってから外泊日に着ていた服を洗濯したり畳んだりしてくれてるじゃないですかと言われ、有り難く甘える事にした。 タオル、下着類は畳み、ワイシャツはアイロンで皺を伸ばしてからハンガーに引っ掛ける。 ボトムスは物によって畳んで、その他の物はそのままハンガーでクローゼットに吊るす。 「正宗さん、このボトムも海外輸入品ですか?」 「ん? そうだけど、どうした」 「改めて長いなと思ってます。 ちなみに、股下いくつあるんですか?」 「この身長で80なんて事はねぇよ」 「いちめーとる…」 「どんだけ胴体短けぇんだ」 身長差が数センチ差になったといっても脚の長さは長岡の方が長い。 それはベルトの位置で分かる。 身長差より高いのではと三条は言うが、流石にそれは大袈裟だろう。 「足大きいと身長高くなるって言いますよね。 比べても良いですか…っ」 元々崩していた足をほら、と差し出しだすと嬉々として隣並び三条も足を出す。 並んだ足は想像より違いがあった。 「ほら、遥登より大きいぞ」 「少しだけですよ。 俺が特別小さい訳ではないです」 足を並べ比べると三条の方が小さい。 だとしてと、高校の時から背丈はぐんぐん伸びた。 伸び過ぎて骨が気持ち悪かった位だ。 もしかしたらまだ伸びるかも知れない。 「んな、ワクワクした顔して。 どうせ俺の身長超すんじゃねぇかって期待してんだろ」 「希望はあります」 「希望だけな」 「あと数センチですよ」 本当に希望に満ちた顔で言われると、長岡はそうだと良いなとしか言えなくなる。

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