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第577話

リュックの中に隠したプレゼントの事を伝えると恋人から間違っているのではと返ってきた。 三条らしいそれに笑ってしまう。 すぐにそれで合っていると返した。 「今日は一段とスイッチ入ってたから、自分の手じゃ物足りねぇかと思って」 プレゼントを見付けた三条はきっと顔を真っ赤にして、どこに隠そうか迷うのだろうな。 三条はどこに隠すのだろうか。 性格とか出そうで興味がある。 「あんまり1人で開発してんなよ」 『そんな事はしませんよ。 それより、なんで』 「新品だけど、洗ってから使えよ。 アルコール消毒で拭いても良いけど、拭いたら乾くまで突っ込むな。 熱くなんぞ」 それを直接見られないのは残念だが想像するのは容易い事だ。 日焼けしにくい肌を真っ赤にするのも、どうしよう…と頭をフル回転させるのも、沢山見てきた。 文字だけでも照れていると分かる。 あー、マジで可愛い 想像の中の三条は、恥じらい目を泳がせながらもローターに興味がありチラチラと様子を伺う。 …いや、マジで使いそうだな 「疲れてるだろうから今日はゆっくり寝ろ。 ローターは明日使え」 今日は疲れただろう。 洗面所、炊事場、ソファ、ベッドと散々体力を使った。 無理をさせた自覚があるだけにゆっくり寝て欲しいのは本音だ。 『正宗さんもゆっくり寝てください』 「あぁ。 今日はよく眠れそうだ」 風呂に入って、恋人の残り香のするふとんにくるまればあっという間に夢の中へいけそうだ。 なんだか眠ってしまうのが勿体ない気もするが早く三条のにおいに包まれたい。

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