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第651話
「こ…と……」
『ん?
なんだ』
「コート、」
『コート?』
さっきから視界に入る長岡の私物。
この部屋の中で、いや、家の中で唯一の物。
それのにおいを嗅ぎたい。
「まさ……むね…さんの、におい」
『俺でオナんのか。
そんなえろい事どこで覚えてんだ』
「……ごめ、んなさ…い」
『俺以外の前で、んな事しなきゃ良いって。
ほら、見せてくれよ』
ベッドの上からコートを引っ張り出すと奥に残るにおいを堪能しながら指を更に奥に突き刺した。
長岡のにおいのお陰か、さっきより奥に指が入れやすくなっている。
奥が開き始めた。
うねっているのが分かるのは恥ずかしいが体内の動きなんて言わなければ分からない。
今は、中の優しさに甘えて奥を解す方が優先だ。
「まさ……さ………」
『ん?』
腰を浮かせ、自分の指を銜え込んだ箇所をカメラに写る様にした。
死ぬ程恥ずかしい。
普段だったらこんなポーズ絶対に出来ない。
『へぇ、そこまで見せてくれんのか』
「……っ」
『よぉく見えてる。
自分の指は美味いか?』
長岡の指はもっと節だっててイイトコロを刺激してくれる。
こんな細くない。
もっと器用に動く。
この指は違う。
首を振って否定する。
「まさ、むねさんが…いちばん…すき」
『じゃあ、俺の指がどう動いてたか思い出して真似てみ。
頭良いから出来んだろ』
正宗さんは……こう、動かす…
動かない頭で長岡の動きを真似てみる。
「ぁ……、…っ…ァ…」
ただ、 真似ただけ。
それだけなのに足の先まで快感が走った。
正宗さん……正宗さん……
持ち前の学習能力の高さがこんな所で役に立つ事を分かって言ったんだと分かった。
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