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第652話
コートのにおいを嗅ぎながらのオナニーをその持ち主に見て貰うなんて、倒錯している。
だけど、酷く興奮するのも事実だ。
自分の汚い部分を曝け出す解放感、それを受け入れて貰える安心感、それらも混ざっているんだと思う。
「は…、ハア……」
手が止まらない。
自分の指じゃないみたいだ。
長岡の言葉は魔法みたいに快感をもたらしてくれる。
1人でする自慰より、ずっと気持ちが良い。
「…ぅ…ん……」
第二間接まで飲み込んだ様を写すカメラの向こうで長岡が楽しそうにしているのが見える。
正宗さん……
長岡のにおいが手を動かす。
も、っと…
「………ぁ、ッ」
僅かに指を拡げ、その隙間にもう1本滑り込ませた。
長岡のモノよりずっと細いのに、もうギチギチだ。
「まさ、むねさ……ま……さ、さ……」
『遥登』
「………ん、ん」
『はーる』
フローリングに先走りが垂れる様を見て長岡は笑った。
コートから顔をずらしてカメラを見る。
『指、気持ちいな。
でも、ローターは良いのか』
「ろ……たぁ……」
そうだった。
これは準備で、ローターを使う為に解しているだけだった。
「………つかい、ます」
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