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第659話
カメラ越しに視線が絡みどちらも離せないでいると、長岡の手がティッシュに伸びた。
イクんだ…
えっちぃ顔してる
『……く、はッ』
背中を丸めた長岡は肩を数度震わせ、すぐに顔を上げた。
前髪が邪魔そうに顔を隠す。
チラリズムとはまた少し違うが、似た様なそれはとても淫靡。
見えるより見えないえろさがグッときた。
『は……ハァ………』
数度深呼吸をし、最後にふーと吐き出した息の暑ささえ覚えている身体は長岡の体温を強請る。
だけど、会えない今はそれを我慢しなくてはいけない。
どれ程の時間待てになるかは分からないが、待ては長い方がより美味しいのではないか。
お預けを食らい続けた身体にその甘さは、どれ程甘くて美味しいか想像するだけで腰が痺れる。
あさましくてはしたない。
だけど、そんな1面を引き出したのは目の前の恋人だ。
一緒に味わいたいと思ってしまっても当然だろ。
『すっげぇ出た。
やべぇな』
「あ……はい」
『照れんなよ。
セックスなんてやりまくってきたろ。
オナニーの見せ合いなんて今更』
「そうですけど…だって、正宗さんやらしかったから…」
『また勃ったのか?』
「だ、いじょぶです」
本当は半勃ちだが、これ位ならすぐに収まる。
というか、ローターを出さなくてはいけないのを忘れていた。
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